奈良県内ので奈良高校や畝傍高校を目標に頑張りたいという中学生やご家庭はある一定数いらっしゃると思います。
そのために、やはり塾に通って頑張らなければ合格できないと思われていると思います。
そして、そのための塾には、いわゆる大手塾でなければ、あるいはその方が可能性は高いと思われているかもしれません。

しかし、それはお金の無駄遣いだと断言しておきます。

大手塾にはトップ進学校へ合格させるノウハウ、システム、優秀な指導陣がそろっていると思われているでしょう。間違いではないですが、それらに多くのお金がかかっており、結局は塾費用という形で塾生から回収されています（もちろん、商売というのはそういうものなのですが）。

多くの生徒を一気にまとめて成績を伸ばすとなると、そのような方法が効率的でしょうが、一人一人を伸ばすだけなら、そのような方法を取らなくても同じ結果は出せます。

はっきりいって、奈良高校や畝傍高校といったトップ進学校を目指せる学力を持っている子なら大手塾のそのような方法での指導を受けなくても、どこの塾でも合格するだけの力はつけてもらえます。むしろ、小さな塾（指導歴の長い指導者のいる）で自分に合わせたきっちりとした指導を受けた方がより成績が伸びる可能性が高いですし、高校進学後も自ら学ぶ勉強法を身につけることができると思います。

奈良高校・畝傍高校と言えば県内でもトップクラスの成績でないと合格できないと思われていると思います。特に奈良県内で育たれた保護者などは自分自身の学生時代の経験から、めちゃくちゃ成績が良くないといけない高校という印象でしょう。しかし、実際には今の奈良高校や畝傍高校に合格できる学力はひと昔前の高田高校や北大和高校（現奈良北高校）、橿原高校くらいというのが私の長年の経験で感じているレベルです（今の学年上位の成績がその程度ということです）。もちろん、今の子にとってはそのレベルの学力に達すること自体が難しいといえるくらい、学力低下が進んでいます（今の学年中位の成績はひと昔前の学年下位相当の成績です）。

とにかく、トップ進学校に合格するには大手塾でなければならないのではなく、大手塾の場合はたくさんの子を同時に成績を上げるために多くの費用をかけて指導しているので、大手塾で学ぶならば、それだけの費用を払って通う覚悟が必要なのです。また、多くの生徒を集めないと指導にかかる費用を回収できないので合格実績を掲げて一人でも多くの生徒を集めないといけないのです。

おそらく、ほとんどのご家庭は我が子の成績向上、志望校合格を望まれて塾通い、塾選びをされているはずです。中には、同じ目標をもったたくさんのライバルと競いながら勝ち抜く子に育てたいとお考えのご家庭もあるかもしれません。そのようなお考えのご家庭は費用をかけて大手塾で競わせたらいいと思います。一方、とにかく我が子の成績向上、志望校合格に向けたできる限り我が子に合わせた指導を望むのであれば、指導歴豊富な塾長や指導者がいる個人塾を選択すべきです。

大手塾と個人塾では、年間の費用が１０万円から２０万円は変ってきます。中学3年間では数十万円の差が生じます。同じ結果なら、少ない費用で済ませたいものです。

まして、トップ進学校を目指さないのに大手塾に入塾するメリットなど無いと言っても過言ではありません。実際に、指導についていけずに途中で辞めてしまう子も少なくはありません。結局は、時間もお金も無駄になってしまいます。

塾を何度も変えるのは得策ではありません。最初から高校合格まで任せられるよう、塾選びは慎重に冷静に見栄を張らずにしてほしいと思います。大手塾という名前のもとの指導に丸投げせずに、信頼できる指導者を選んでいただける選択眼をお持ちいただけたらと思います。